団子の形が、ご飯をよそう「おもどし」に似ていることから、この名前で呼ばれている。田植え、稲刈りの時には昼ご飯のおかずは「せしからの煮物、くじらの味噌和え、飛魚の塩焼き」、おやつには「ちょへらん団子」ときまって出るものだった。また、国分地方ではこれを「したびあだご」と言って、田植えのすんだ祝いの『さのぼい』の団子として作られてきた。田植えの他にも七夕さまの前夜祭ともいうべき『ねぶいはなし』の晩に七夕竹から落としたササの葉を敷いた皿に『したびあだご』『おとしえ』『すいか』を盛った。
((ちょへらん団子))
【材料】 ・・・・・・6枚分
・小麦粉 100g
・重層 小さじ1強
又はベーキングパウダー 小さじ1
・黒砂糖 20g
・湯 適宜
【作り方】
1、小麦粉と重層をよく混ぜる。
2、①にお湯(手をつけらけるくらいの温度)を少しずつ入れながら耳たぶくらいの固さに混ぜ合わせる。
3、黒砂糖は薄く削っておく。
4、②の手のひらで1~105mmくらいの厚さに伸ばし煮たった湯に入れて茹でる。
5、④を適当に切り③をまぶしつける。
【一口メモ】
したびあだこの食べ方
『黒砂糖とはったい粉』『黒砂糖ときな粉』『黒砂糖と小豆あん』をからめて食べる。
2012年7月22日 04:42
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夏のお菓子
食べ物が不足していた頃、『かんころ団子』を主食としていた。冬場はさつま芋があるが、夏場にはさつま芋を薄く切って乾燥させた『こっぱ』を使ってよく料理した。この団子も『こっぱ』を使ったものである。
昔は、小豆も砂糖も米の粉も入っていなくて、柔らかい芋だけの『かんころ』を手にベタベタとつけながら食べたものだった。見た目にはとても素朴なものであるが、作り手の愛情が伝わる上品な味である。
((かんころ団子))
【材料】 ・・・・・・・15人分
・こっぱ 500g
・小豆 100g
・もち米 80g
・砂糖 100g
・小麦粉 適宜
・塩 小さじ1/5
・水 1.8リットル
【作り方】
1、こっぱを洗い、ひたひたの水に2時間程度火他しておく。
2、小豆は柔らかく煮ておく。
3、もち米を洗い①②の材料を釜に入れ柔らかくなるまで煮て、水分が少なくなったら、すりこ木で細かくつぶす。
4、砂糖、塩を加え、小麦粉を入れながら固さを整え、適当に切っていただく。
【一口メモ】
・ゆでこっぱを使う場合、水に浸すときはひたひたくらいにする事。あまり入れすぎるとどろどろになるので気をつける。
・最後に加える小麦粉の代わりにそば粉を使うとさらに美味しい。
2012年7月 9日 00:14
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夏のお菓子
屋久島では、5月16日は昔から山の神が田の神に移り変わる日とされ、水神様を祭った。神とカッパを一体化した昔の人々は、この日、子供達が川で安心して遊べるように、川のカッパに向かってこの団子を投げ入れ供養した。
また、山一面にシャクナゲが咲き誇る6月の頃、家内安全の祈願をする岳詣りが行われた。この詣りはとても神聖なものとされ、高等小学校を卒業した女子は登ることを禁ぜられ、また、必ず一軒から1人は岳詣りに参加した。この一行を迎えるために集落中がご馳走を作って迎えたが、その中に小麦だんごもあった。
((小麦だんご))
【材料】 ・・・・・60個分
・さつま芋 500g
・小麦粉 150g
・米の粉 100g
・小豆 250g
・砂糖 200g
・塩 小さじ1
【作り方】
1、さつま芋は皮をむいて適当に切り蒸す。
2、①が暑いうちにすり鉢でよくすり潰し、小麦粉、米の粉を加えてよくこね丸める。
3、沸騰した湯の中に塩をひとつまみ入れ、丸めた団子をゆがく。(浮かび上がったら煮えている。)
※この時、くっつかないように水の中に入れ、ザルに上げる。
4、別鍋に小豆を煮て砂糖を入れとろとろした小豆あんを作り、③の団子を入れてから混ぜる。
【一口メモ】
・※の粉の代わりに小麦粉(さつま芋の半分の量)だけでも良い。
・あんは黒砂糖をどろどろに煮溶かしたものでも良い。
2012年7月 2日 00:52
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